本町近辺は戦前からの土蔵や看板建築などの他、戦後昭和期の典型的な建物なども色々。どれも2014年2月頃の撮影です。
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■永寿堂医院
まずはタイルとステンドグラスの外装が美しい1924(大正13)年建築の建物。ゼツェッション的な趣きの外装が上品で美しい。しかし建物は医院としての使命を終え、売り物件の看板がなんとも淋しげ。心ある人が救ってくれるように、と祈る。



■旧丸山本店
典型的な看板建築ながら、ペディメントの細工が細かくて綺麗。

■旧森牧商店
こうした店があるだけで昔からの商店街全体の賑わいがなんとなく想像できる。実物にまさる証拠はないということか。

■蓼沼洋品店
構成主義風の外装による1934(昭和9)年築の商店。昭和初期、モダンであることは善であり夢のような新生活が約束され・・・といった夢を外観のアイコンとした、というよくあったパターンのひとつに該当しようか。巷にはフラット屋根の建築に見せるため、勾配屋根の住宅をわざわざ四角い看板で覆った商店は数知れないほどあるのだが、その延長上にありつつもよく出来た建物、と感じた。


■某商店ビル
1階が店舗のRC造の建物。1960年代の建築であろうか。高度成長期に賑わう昭和の光景が目に浮かぶ。

■某店舗
上の建物に並んで建つこちらは、1970年代以降の店舗であろう。当時の未来イメージが反映されているのか、地上から浮上するようなイメージを上手に建築化したと思う。

■某そば屋
雰囲気あり過ぎで思わずシャッターを押してしまった。味わい深いたたずまいも良いが、屋根をよく目を凝らして見ると、平べったい瓦の形状と葺き方は、長年の変化を度外視したとしても、他で見たことのない不思議なもの。


■旧NTT(現館林水道センター)
モダニズムの造形そのものの元電話局。戦後建築の局舎のようだが設計したのは誰なのか少しばかり気にかかる。


と、目につくがまま気軽に撮った館林の探訪記録でした。