収蔵庫・壱號館

日本の20世紀をメインとした建築画像の保管庫
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足利学校遺蹟図書館

1915年,栃木県足利市,星野男三郎,現存(撮影:2014.2~4)

 日本最古の最高学府として知られる足利学校。そこでは儒学を中心に易学,兵学,医学などの教育が行われ、宣教師フランシスコ・ザビエルは「日本国中最も大にして最も有名な坂東のアカデミー」と記した。
 足利学校の創設時期については奈良時代とも平安時代初期とも言われはっきりしない。しかし15世紀中頃関東管領上杉憲実により、円覚寺から僧快元を庠主(しょうしゅ)として招くなど整備に力を注いだことがきっかけとなり、全国から人が訪れ、戦国時代を中心に活況を呈したとされる。

 画像を掲げた足利学校遺蹟図書館は、上記の経緯を持つ足利学校の貴重な蔵書を保存し、また近代的な公共図書館して人々に開放することを目的として、足利学校の敷地の一画に1915(大正4)年に開館した。



 現在、この建物自体が足利市の重要文化財となっており、解説が入口付近に掲示されていた。建物は煉瓦造の外壁に入母屋の小屋組みが架けられた構造であるとのこと。また、懸魚,蟇股,格天井など和風の意匠と洋風の意匠による和洋折衷建築であり、(西欧建築移入に忙しい明治期とは異なり)大正時代の特徴を示す貴重な建物であるといった内容のことが書かれていた。
 恐らく伝統ある足利学校との調和を考えることを基本とし、和風の外観を強調する設計を行ったであろうことは、容易に想像がつく。

 設計者の星野男三郎は明治31年帝大を卒業、日光廟の修復に携わり、また秋田銀行本店本館(現秋田市立赤れんが郷土館)1912(明治45)内部の設計を行った。

     


 



 
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